SVIDピンを使う動的な電圧変更にも対応してみました。
回路構成上、VIDピンにかかる電圧はVcore Max以内と判断(※2)したから、VIDピンを切り離して代わりにSVIDピンを直結の手抜き改造です。
SVIDピンはパワーオン直後からPWROKがアサートされるまでオープン状態のようです。このM/Bは、SVIDがすべてオープンの状態でも、電圧の最小値であるところの0.9V(抵抗値変更しなければ1.075V)を発生するので、こんな手抜き改造でも使えています。(ただし起動可能なCPUに少々の制約が生じます)
PWROKアサート後に、SVIDにL8値が反映されたコア電圧と、CPU内部のPLLにL3値倍率が設定されたクロックになります。この後RESET#が解除されてBIOSが起動します。
Power-Up Sequence.

M863Gは、ベースクロック100MHzで起動、POST中に規定値に変更、の手順を踏むようです。規定値が133MHzや166MHzの場合は、変更されるまでに、L8値電圧が安定していなければならないことに注意してください。
この条件を満たして、さらに0.9V(1.075V)でL3値x100MHzが動作するCPUならば、起動可能
(※3)です。
M863Gのコア電圧生成回路は動的にVIDを変化させても電圧出力停止等の問題は発生しません。どうやら、VIDと出力との間の過剰な電圧差をエラー検出する機能等も無いようです。
余談.. K7 M/Bで一般的に使用されるレギュコンの専用ICは動的な電圧変更に未対応です。動作中にVIDが変化しないことが前提の異常電圧検出回路は、変化したVIDに対して瞬間的に追従できない出力との間の電圧差に反応します。特に現状より15%以上電圧を下げるVIDに変更した場合 Over Voltageとみなして出力を停止してしまいます。動的な電圧変更に未対応なレギュコンでVIDを変更する場合は、一度に変更する電圧の下げ幅を15%未満に抑えることが重要です。
この件に関して、CrystalCPUIDでは電圧変更の際にVIDを1段づつ変更することで一応対処されています。
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(※2)SVIDピンの最大許容電圧 2.625V。(2.5V +5% が許容範囲内って意味ね)
(※3)倍率固定Athlon XP2500+(AQYHA 0409)が定格の1.83GHz(166MHzx11倍)で無事起動。
たのしい手抜き工作
VIDピンを切り離す方法として、M/BのパターンカットやCPUのL11ブリッジ加工やVIDピンを折る等々を検討したけど、作業性や安全性を考えてCPUソケットのコンタクトピンを抜くことにしました。
CPUソケットのスライドカバーを外す。楊枝をゆっくりと押し込んでカバーの爪を浮かせる。
ハンダ面からピンにコテを数秒あてて、ハンダが解けたころを見計らってコテ先でピンを押し込み、押し出された側から引き抜く。
コンタクトピンを抜いたVIDのランドにSVIDピンを接続する。
俺たちには CrystalCPUID がある!
あとはPowerNow!ドライバー対応のためのBIOS改造ですが... もう不要でしょう。
Multiplier Management機能(CrystalCPUID)をはじめとするDBS(Demand-Based Switching )ツールも、今では複数ありますからお好みで。
mobile K7の PowerNow!ハードウェアに対応しているツールは、M863G(改)にも有効です。